発達障害者が自立支援医療制度を申請して医療費を安くするには

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発達障害者なら自立支援医療制度を申請しましょう。

ADHD、ADD、高機能自閉、アスペルガーなどの発達障害者なら必ず利用したいのが、「自立支援医療」制度。
通称「自立支援」です。

自立支援とは、通常3割負担の医療費が、精神科通院に限って1割負担に軽減される福祉制度のこと。
発達障害者でも利用できるだけでなく、精神科に半年以上通院していれば、発達障害の診断を受けていなくても利用することが可能です。

3割負担と1割負担では、毎月の医療費の負担が非常に大きく変わってきます。
とくに、コンサータやストラテラを処方される場合には利用が必須です。

発達障害者が自立支援を使う方法について、詳しく解説しますね。

発達障害と自立支援

まず、自立支援とはどんな制度なのでしょうか?

自立支援医療とは

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自立支援医療とは、厚生労働省が定めた、精神科通院の医療費を軽減する制度です。

ADHD、ADD、アスペルガー、高機能自閉などの発達障害に限らず、精神科の通院は長い期間にわたることが普通です。

精神科に通院すると、通常の3割負担では診察費だけでも1,500円弱、処方によっては薬代が1回数千円になることもあります。
ただでさえ収入が減少しやすい精神障害者や発達障害者の負担を軽減するため、このような制度が整備されているのです。

自立支援医療の概要

自立支援医療は、月々の医療費の上限や負担額などさまざまな条件が定められていますが、発達障害者や、これから発達障害の診断を受ける方が利用する場合、以下のポイントを押さえておけばOKです。

1:申請には半年の通院が必要

自立支援医療を申請する第一の条件、それが、最初の診断から半年間通院していることです。

診断といっても、発達障害の診断である必要はありません
発達障害を疑っている方も、ほとんどの方が精神科に通院していると思います。

現在通っているクリニックや病院の診断名で診断書と意見書を書いてもらい申請すれば、ほぼ100%、自立支援の申請は通るはずです。

2:精神科の診察費と薬局の代金が1割負担になる

通常の保険診療では、内科や耳鼻科などと同じく、精神科の診察費や薬の処方は3割負担です。
自立支援医療を利用することで、その両方が1割負担になります。

ただし条件があり、役所に提出した書類に記載した、病院と薬局、それぞれ1箇所ずつでしか、負担額は1割になりません。

もし転院したり、薬局を変えた場合には、役所の窓口で、自立支援の書類を書き換えてもらう必要があります。
また、普段とは別の薬局で処方薬をもらった場合も、1割負担ではなく通常の3割負担となります。

自立支援医療の金額の目安

発達障害の方が自立支援を利用すると、目安として毎回の金額は以下のようになります。

診察費(処方量込)
3割負担 1,410円程度
1割負担 470円程度

また処方薬の代金は、パキシルやリスパダールなど、ジェネリックが使用可能な薬では、200〜300円程度と、非常に安価となります。

3:月々の負担に上限ができる場合も

世帯の収入によっては、毎月の負担額に上限ができる可能性もあります。

具体的には、市町村税が非課税の世帯の場合、上限額が2,500円や5,000円になる、などです。

ただし、発達障害の場合にはこの上限額の基準が不利です。
うつ病や統合失調症の診断が下りていると、かなりの高確率で月々1万円の上限がつくのですが、発達障害で診断を受けている場合は、上限1万円のラインが存在しないのです。

主な診断がADHD、ADD、広汎性発達障害などの場合、従たる診断として気分変調症などの気分障害の診断がつくことがありますが、そのときには1万円の負担上限がつくようです。

金額上限については、上限まで達しないことも多いため、もしついたらラッキー、くらいに考えておくといいかもしれません。

自立支援医療の申請方法

それでは、ADHDやADD、広汎性発達障害、アスペルガーなどの発達障害の方が、自立支援医療を申請する場合はどうすればよいのでしょうか?

必要書類

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自立支援医療の申請時、必要書類は以下の通りです。

1:申請書

自立支援医療の申請書です。
住んでいる区市町村の福祉課で手に入るほか、インターネットでpdfファイルをダウンロードできることもあります。

2:診断書

通院している精神科の主治医に書いてもらった診断書です。
特定の書式があるようですが、基本的に精神科医は自立支援医療の診断書を書くのには慣れているので、わからなかったら主治医に任せましょう。

3:所得がわかる書類

収入の上限額を把握するために、所得のわかる書類が必要です。

具体的には、
・課税証明書
・非課税証明書
・生活保護受給証明書

となります。

1人暮らしなどで自分が世帯主のときは自分のものを、親と同居など扶養のときは親のものを提出しましょう。

4:健康保険証

普段使っている健康保険証です。

以上の書類を、住んでいる役所の福祉課の窓口で申請すればOKです。

毎年更新が必要(診断書は2年に1度)

自立支援医療は毎年更新が必要です。
福祉課の窓口に書類を提出して更新しましょう。

2年に1度は、主治医の診断書も必要となります。
診断書代もかかってしまいますが、1割負担の恩恵のほうがずっと大きいです。
忘れずに更新しましょう。

発達障害者に自立支援が必須の理由

発達障害に限らず、精神科に通うなら必ず申請しておきたい自立支援ですが、とくに発達障害ならではの、必要な理由があります。

コンサータ・ストラテラの処方

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ADHDやADDの治療には特効薬ともいえる、コンサータとストラテラ。

この2つの薬を処方してもらうなら、自立支援の申請は必須です。

理由は、どちらも薬価がとても高いため。

仮にコンサータを処方された場合、1割負担でも、月々の金額がゆうに1万円に達します。
もし3割負担なら、3万円以上を支払わないといけないのです。

自立支援なしでコンサータは現実的ではありません。

またストラテラの場合でも、40mgの朝晩の処方で、2週間分が1,500円となります。
1割負担で1ヶ月3,000円とすると、3割では1万円弱。
こちらも重い負担です。

コンサータやストラテラにはジェネリックがない以上、処方には自立支援が必須となるのです。

自立支援のデメリット

精神障害者自立支援を取るときに気になるのが、デメリットがないのかということ。
具体的には自分が「障害者」となることの不安かと思います。

自立支援を取ることにデメリットはない

精神科通院をしている人のための助成制度である自立支援ですが、名前に「障害者」とついていることで、利用することに抵抗感を持っている人も多いと思います。

(私もそうでした)

ですが、障害者という言葉が含まれていても、この制度を利用することで、自分自身の扱いがなにか変わるようなことはありません。

職場や学校に連絡があることは一切ありませんし、行政から障害者とみなされて、なにか不利益を被ることもありません。

障害者という言葉

自立支援医療をこれから受ける(=これまで使っていなかった)という方は、これまで精神通院に関する支援制度を使っていなかった場合がほとんどでしょう。

そして、福祉制度を利用しはじめることで、自分が本当に「障害者」となってしまったと、暗い気持ちになることもあるかもしれません。

しかし、自身が発達障害というものを抱えている以上、それは自身の障害と折り合いを付けていくプロセスの1つなのではないでしょうか。
障害受容、という言葉がありますが、自分自身がどうしても、社会的に障害と呼ばれるものを抱えている、ということを受け止めて、はじめて、社会や自身の内面をすり合わせていくことができるのではないか、と思います。

その第一歩として、スムースに世界との折り合いをつけるためのツールとして、自立支援を申請することをおすすめします。

自立支援の難易度

最後に、自立支援を申請すると、どれくらいの確率で申請が通るかについて書いておきます。

結論からいうと、自立支援はほぼ100%通ります

障害者手帳は場合によっては通らないこともあるようですし、障害年金は非常に高難易度なことで知られていますが、自立支援医療についてはまったく心配ありません。

発達障害の治療を医療費の心配なく進めるため、ぜひ自立支援を利用しましょう。

半年以上精神科に通っているならぜひ自立支援を申請しよう

精神科の医療費が1割負担になる自立支援

発達障害者や、発達障害を疑う方は必ず利用したい制度です。

行政が用意している支援制度のなかでも最も使いやすい制度なので、ぜひ主治医に相談してみてくださいね。

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