オープンとクローズ 大人の発達障害はどちらで働くべきか

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大人の発達障害者にとって難しい問題が、オープンとクローズ、そのどちらで働くべきか、ということ。

まず、この2つの言葉について解説すると、オープンとは障害を明かしたうえで働くということ、クローズとは障害を伏せて働くということです。

発達障害に限らず、メンタルに問題を抱えている方が就職活動を行うときに、誰にとっても大きな問題になる、オープンとクローズ。

この2つの働き方について、筆者の経験も含めて説明します。

オープンとクローズ

大人の発達障害者が働くときに重要なのが、オープンなのかクローズなのかということです。

発達障害者の働き方

大人の発達障害者にかぎらず、いちど発達障害などの診断を受けると、どうやって働いていくのか、ということが非常に重要な問題となります。

発達障害者や、その他の精神疾患を抱えている当事者の間で使われる言葉があります。
それが、オープンとクローズです。

平たく言うと、オープンとは障害をオープンにする、すなわち障害について明かしたうえで就職活動をし働くこと。
クローズとは逆に、障害を隠して働くことを意味しています。

とくに発達障害当事者の間では、とくに違和感なく、共有して使用されているワードだといえるのではないでしょうか。

なぜオープンとクローズが問題になるか

それでは、どうして大人の発達障害者が働くときに、オープンとクローズが問題になるのでしょうか?

それは、発達障害をオープンにして、明かして就活をした場合、通常の就職活動では、ほぼ100パーセント面接で不合格になってしまうためです。

そのため、多くの大人の発達障害者がクローズで、障害を隠して就職活動を試みるわけですが、その場合、採用されたとしてもどうしても、業務を継続するうえで多くの問題が発生してしまう、ということになります。

クローズで就職する

クローズで就職したほうが、給与面などおおくのメリットがあることも事実です。
しかし、職場に定着して長く働き始めるうえで、それがはたして賢い選択なのかということには疑問が残ります。

障害への配慮はない

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当然ながら、発達障害を隠しているわけなので、障害に対する職場からの配慮はまったくありません。

というよりも、定型発達である健常者と同じように、同等のパフォーマンスを要求されることになるわけです。

もちろん、定型発達の同僚と同等以上に働くことができるなら、問題は全くないでしょう。

事実、はたから見て明らかに発達障害のようであるのに、得意な分野を活かして多大な業績を残している人は、世界中に数多くいます。
発達障害者で成功した人の代表のように言われる、アインシュタインやスティーブ・ジョブズは、実際に発達障害の診断を受けたわけではありませんが、そのような成功者の代表例、ということになるのでしょう。

しかし、このブログを見にきている方は、職場や学校で周囲とのギャップで苦しんだ末に、自身が発達障害だと気づいたはずです。
ということは、すでに、定型発達の健常者のように働くことを失敗しているのです。

スティーブ・ジョブズが仮に発達障害だったとしても、成功している時点で発達障害の診断を受ける必要がそもそもありません。

発達障害というのは、生活や仕事で困った時点で障害になる概念です。
今現在、あなたが困っている以上、発達障害への配慮が受けられるのなら、受けられる方法で働くのが得策なのではないでしょうか?

職場への定着が難しい

配慮がなく、定型発達者と同じように働かないといけない。

そのため、大人の発達障害者は、職場を短い期間でやめて、職を転々とすることが多いようです。

実際、この文章を書いている、当事者であるわたしもそうです。

そこで、同じ職場で一貫して働いて、収入を得て生きていくためのキャリアをつくるには、発達障害への配慮が受けられる働き方を選ぶ、ということが考えられるのです。

オープンで働くデメリット

しかしながら、もちろん、オープンで働くことにはデメリットがあります。

給与が低い

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障害者雇用は当然ながら、給与は低いです。

手取りで10万円台後半がもらえれば良い方なのではないでしょうか。

たとえば発達障害支援で有名なKaienでは、就職先の給与が18万円前後であることを、好条件であるとして紹介しています。
実際、オープンで働く場合、それでも給料は多い方で、手取りが10万円くらいであることもありえます。

給与が低い理由は、これまで、障害者雇用は障害年金をもらっていることを前提に給与体系が組まれていたためです。
身体障害者や知的障害者は障害年金をもらっている場合が多いため、それでも大丈夫でした。

しかし、大人の発達障害者は年金がもらえる可能性が非常に低いため、この給与は多大なデメリットとなります。

苦しいのがわかっていてもクローズで働くのを選ぶのは、まさに、この給与が理由でしょう。

オープンとクローズは一種の撤退戦

オープンとクローズのデメリットを挙げました。

このような比較をする場合、普通はメリットを比較すると思いますが、デメリットの比較になってしまったのには理由があります。

それは、オープンで働くというのは、一種、自分が発達障害という障害を抱えていることを受容して、できないことがある、という人生の限界を認識するための、一種の撤退戦であるためです。

給与が低い障害者雇用では、思い描いていた人生をあきらめないといけないことが増えると思います。

しかし、仮にクローズで働いて体調を崩し、二次障害を悪化させて収入がゼロになったり、生活保護などの福祉に頼るしかない状態に追い込まれてしまったら、オープンの低賃金で働くよりも、さらに苦しい生活を送らなければならなくなってしまいます。

オープンでは職歴は考慮されない

しかし、障害者雇用には、隠れたよいことがあります。

それは、職歴のリセットが可能なことです。

障害者雇用ではじめて働くとき、これまでの職歴とは関係なしに、就職することが可能なのです。

もしかすると、クローズでは不可能だった大企業や、福利厚生の充実した会社に入ることができるかもしれません。
もちろん、非正規雇用の経験しかなくても、正社員が充分に狙えます。

オープンで働くことにメリットがあるとしたら、大人の発達障害者にとっては、障害への配慮そのものよりも、この職歴のリセットが最大のものなのではないでしょうか。

オープン就労(障害者雇用)するための方法

それでは、具体的に障害者雇用でオープン就労するための方法について考えていきましょう。

といっても方法は簡単です。
障害者雇用を紹介してくれる、職業訓練や求人サービスを利用すればよいのです。

大人の発達障害者向けの就職支援サービス

大人の発達障害者のために提供されている主な就職支援サービスは、大きく、就労移行支援と、求人紹介サービスに分かれます。

簡単に言えば、就労移行支援とは、仕事を行うためのスキルや、仕事を継続するためのセルフマネジメントスキルを身につけるための訓練所。

求人紹介サービスとは、障害者雇用の求人と、障害当事者をマッチングしてくれるサービスのことです。

ただし、この2つのサービスは非常に密接に関わっているもののため、多くの事業者は、就労移行支援と、求人紹介の双方のサービスを提供していることがほとんどです。

また、求人紹介サービスでは障害当事者向けの転職もサポートしてくれるため、これまでの職歴を考慮したうえで、新しい職場を探すことも可能です。

では、具体的にはどんなサービス・事業所がおすすめできるのでしょうか。

1.ラルゴ高田馬場

ラルゴ高田馬場は、障害者のための転職・就職サポートサービス。

基本的には障害者雇用の紹介となります。
公式サイトによれば、提携先企業は600社。
多くの企業の中から、あなたにぴったりの就職・就労先を見つけることが可能です。

大人の発達障害者にとって大きなポイントとなるのが、同一事業者が就労移行支援事業所や、発達障害を持った子ども向けの放課後等デイサービスを運営しているということ。

同じ事業者の中でノウハウを共有できるため、ひとりひとりの発達障害当事者に向けて、個別のきめ細やかなサービスを提供することが可能です。

ラルゴ高田馬場 公式サイトはこちら

第三の道

そして最後に、オープンでもクローズでもない方法があります。

発達障害が問題にならない職種で働く

大人の発達障害者が生きていく、もっとも幸せな方法。

それは、発達障害が問題にならないような職場や職種で働くことです。

たとえば、フリーランスのデザイナーやライターのような仕事をしている人のなかには、発達障害者も多くいるといわれています。
ただし勘違いをしてはいけないのは、彼らはフリーランスになりたいから、自由な働き方に憧れるからフリーになったのではなく、フリーランスでしか働けないから、やむを得ず、フリーランスになるしかなかった、ということです。

ネット上で喧伝されている、キラキラした働き方とは全く異なる概念です。

また、プログラマーなどコンピューター関係の職種では、発達障害者がむしろ大きな力を発揮できることも多いようです。
オープンで就職するための職業訓練を受けるならば、そのような職種を見据えてみるのもよいでしょう。

クローズで体調を崩さないように

オープンとクローズ。

その2つの働き方を選ぶときにまず意識したいのは、自分のメンタルの限界を超えないようにするということです。

どうしても、クローズで定型発達の健常者に伍して働きたい、と思ってしまうかもしれませんが、クローズで体調を崩し、二次障害を悪化させては元も子もありません。

むしろ、クローズが限界になったときこそ、オープンで働くことを検討するときなのではないでしょうか。

ぜひ、あなたの働き方について考えてみてくださいね。

もしも、現在の働き方に限界を感じているのだとしたら、一旦、オープンでの障害者雇用を試してみるときなのかもしれません。
障害者雇用に興味がある方は、気軽に就労支援事業所に相談してみるとよいでしょう。

就職支援事業所に相談してみる
ラルゴ高田馬場 公式サイトはこちら

大人の発達障害者におすすめの就労移行支援・求人紹介サービス

1.ラルゴ高田馬場

ラルゴ高田馬場は、就労移行支援・求人紹介、そして子どもの発達障害のための放課後等デイサービスまで、総合的に障害者支援を行っている事業者。 求人紹介可能企業は600社以上。 もちろん就労移行支援でのスキルアップやメンタルのトレーニングも可能なので、安定就労への道がぐっと近づきます。 ラルゴ高田馬場 公式サイトはこちら

2.アットジーピー転職

アットジーピー転職は、10年以上の実績を誇る障害者転職サービス。 もちろん、精神障害者・発達障害者の転職にも対応しています。 障害への配慮を前提とした、職場への定着を念頭に置いたサポートを受けることができますよ。 ※手帳を持っている方限定のサービスとなります。 アットジーピー転職 公式サイトはこちら
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