どうして離婚したのか、向き合ってから再婚したい。もう失敗したくないから、もう結婚したくないと思う私の心の変遷。

ふと、結婚していた頃のことを思い出すことがあります。
別居から離婚へ至るまで心身の体調を崩し、回復に2年ほど要しましたが、その頃に浮かんでいたのは、楽しい思い出ばかりでした。

自分のことなのに、予期しない離婚でした。
本意ではないけれど、仕方なかったと言えばそうなのかもしれません。
実家に帰ってすぐは、結婚生活中に住んでいた場所の景色やにおいを思い出しては泣いている、そんな時間を長く過ごしました。

両親を苦しめてしまったと思います。
母は、食べられなくなり痩せた私を抱きしめて「〇〇の笑った顔が見たい」と言いました。
私がもっと成熟した人間だったら、きっと、違うように振る舞ったでしょう。
苦しみの中にいるときに人の真価が見えるのかもしれません。
自分のことしか考えられませんでした。

今思えば、最初から無理な結婚だったかもしれません。

それでも、ああしていれば、こうしていればと、意味のないことを考え続けました。
もっと家事ができていたら、もっと優しくできていたら、もっと慎ましい妻であれたなら。
早く病院に行っていたら、誰かに相談していたら・・・
それがもう、彼から求められていることではなく、どうしようもないことだと受け入れることは難しいことでした。

ある程度のことは自分の努力で実現できると思っていた私にとって、離婚は、どうしようもないこと、しかたのないことが世の中にはあるのだと知った出来事でした。

おそらくほとんど人は、結婚するとき、自分が離婚するとは思っていないはずです。
私もそうでした。

結婚には一つとして同じものはありません。
何度結婚しても、一つ一つ、別のものです。

そして、どの結婚もきっと「すべてよかった」「すべて悪かった」わけではなくて、どんなものかを第三者に説明をするには少し難しいような気がします。
結婚とは、閉ざされた、ごく個人的な出来事です。
そして、世の中の結婚経験者のほとんどが、何度も結婚することはなく、たった1度、一人の人としか結婚生活を送りません。

だからこそ一人一人の違う経験が面白いのだと思うのですが、
別れたから失敗だった、単純にそういうこともできるけれども、長い人生の中の1つのシーンと捉えれば、急展開の見どころだったのかもしれません。

結婚を終えて5年、私は次の結婚に向かおうとしています。

昨日彼と結婚の話を少ししました。
ここ2年ほど、私は結婚の決意ができませんでした。
本当に決意しているかと問われれば、正直なところできていないのです。
そんなものを待っていたら、私は一生できないでしょう。
こわいのです。後悔する結婚になるのが。

同時に、後悔しない結婚などないとも、どこかで思っているのです。
生涯全体を通して、よかったと思えるような結婚があるとしたら、それは素敵なことなのでしょうけれど、そんなものはない、予防線を張るように失敗することを避けているのかもしれません。

結婚する理由は、十分にあるのか、
どうして離婚したのか、
答えにたどり着くまで十分に考えることもなく、
ただ、逃げていました。
たどり着けるか分かりませんが、考えたいと思います。

「もう一度、結婚しよう」
そう思えるように、過去を振り返って、何が必要で、何がいらないのか、考えたいと思います。

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